はじめに
プロジェクトを進めるにあたり、重要な知識である、PMBOK 10の知識エリアを”アジャイル開発”に当てはめるとどう解釈すべきかについて記載しています。
PMBOK 10の知識エリアについては、以下を確認ください。
PMBOK 10の知識エリア アジャイル版
アジャイルにおける、10の知識エリアは以下のようなポイントがあると考えます。
10の知識エリア | ポイント |
---|---|
統合 | プロジェクト要求に従った、柔軟な変更管理ができる体制を整える。 |
スコープ | プロジェクト開始時に決定しきるのではなく、 プロジェクト進行に沿って定義、再定義を行う。 |
スケジュール | 開発チームが主導してもらうが、 開発速度が適切であるかを管理できる体制を整える。 |
コスト | 精緻な見積りに時間をかけるのではなく、 簡易な見積りをクイックにできる体制を整える。 |
品質 | 初期目標値を重視するのではなく、 レトロスペクティブ(振り返り)を繰り返し、品質を高めていく。 |
資源 | プロジェクトとして生産性を高めていく必要があるため、 占有できるように調整する。(他業務との兼務をできる限り行わせない) |
コミュニケーション | 密にコミュニケーションを取れるような環境を整える。 開発場所は1つにまとめることが望ましい。 コロナなどで難しい場合はリモートとしてもよいが、 すぐに連絡が取れる環境を整える。 アジャイルにおいては最も重視すべき知識エリア |
リスク | 初期にリスクを考慮しきるのは現実的ではないため、 プロジェクト進行に沿って、リスク評価と優先度付けを頻繁に再設定する。 |
調達 | 準委任契約を原則とする。 人員ベースでの契約を包括的に行う。 |
ステークホルダー | チームからステークホルダーへは、直接会話できる環境を整えることが望ましい。 できる限り伝言ゲーム・階層を通る会話となることを防ぐ。 |
以上が、アジャイルにおける各知識エリアのポイントとなります。
特別なことではなく、”アジャイル型”に合わせて、PMBOK知識エリアをテーラリング(基本プロセス、開発標準などを状況に応じて修正すること)をしているだけと考えていただければよいかと思います。
アジャイル開発において重要な”アジャイルソフトウェア開発宣言”についても以下に記載しておりますので、ご確認いただければ嬉しいです。
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