はじめに
アジャイルソフトウェア開発宣言とは、2001年に従来の予測型(ウォーターフォールなど)と異なる開発手法を実践していたメンバーが集い、重要な部分を統合し文章として発行したものである。
アジャイルソフトウェア開発宣言
私たちは、ソフトウェア開発の実践 あるいは実践を手助けをする活動を通じて、 よりよい開発方法を見つけだそうとしている。 これらが私たちの価値と原則である。
アジャイルソフトウェア開発宣言は、IPAでも読み解き方をまとめており(アジャイルソフトウェア開発宣言の読みとき方) 、アジャイル開発を行うための原則・マインドセットとして頭に叩き込んでおくべきものである。
アジャイルソフトウェア開発宣言
アジャイルソフトウェア開発宣言では、”4つの価値と12の原則”を定義している。
4つの価値
私たちは、ソフトウェア開発の実践
あるいは実践を手助けをする活動を通じて、
よりよい開発方法を見つけだそうとしている。
この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。
- プロセスやツールよりも個人と対話
- 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェア
- 契約交渉よりも顧客との協調
- 計画に従うことよりも変化への対応
価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを
認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。
つまり、左側に記載したものが大事であると認めながらも、真に大切なものは右側だよね?ということです。特に日本では左側を重視する傾向が強く、これがアジャイルが入れられない原因の1つであると感じます。
12の原則
- 顧客の満足を求め続ける
- 要求の本質を見抜き、変更を前向きに
- 成果物を2-3週間で、リリースし続ける
- 全員で共通の目標に向かおう
- 人の意欲は信頼から
- コミュニケーションは直接対話で
- 進捗も品質も現物で
- 一定のペースでプロジェクトにリズムを
- よい技術、よい設計、よい品質の追求
- ムダ=価値を生まない、を探してヤメる
- よいモノはよいチームから
- 自分たちのやり方を毎週、調整する
上記がアジャイル宣言の背景となる、12の原則となります。
ある意味、”社会人としてあるべき仕事の進め方”といえるようなものかもしれません。しかし実際は、利害関係や対人関係の問題で、この原則が守られているプロジェクトチームは非常にまれです。
アジャイルな開発を進めていくためには、人と人が信頼し、スクラムを組み、全員がより高みに上がっていこう、最高のシステムを作り上げようという思いを持つことが大切ではないかと感じます。
特に発注企業がやりがちなNGポイントとして、”過度な品質管理要求”がありますので、こちらも参考にしていただければ嬉しいです。
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